Train Train――虹駆列車――
貧弱な脚、歩まない天使
逃げ出した夢の息の根を止めた
沈滞する悪魔を駆り立て、ゆたう自分を抑えて、
終わらない澆季へと思いを馳せる
走り抜けた過去の深緑に、
冷えたままの未来の紅に、
煤けた指先からこぼれる虹色は地面へと染み込んだ
徒然など訪れない刹那の連続
埋葬虫に微笑みかける、
共に腐れようと
がたりと揺れだす地面、
未来の亡骸を踏みしめて駆け抜ける列車
終わらない始まらない私とともに、いざ、行け
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